生命保険で貯蓄ができる?
どんな生命保険に加入すれば貯蓄ができるのでしょうか?
毎月積み立てるのだったら、銀行や郵便局の積み立て貯金とどこに差があるのでしょうか?
貯蓄型の生命保険には何種類あるのでしょうか?それぞれの保険の特徴やお得な利用の方法も調べます。
まとめではあなたの貯蓄目的にあった生命保険の選び方を書いていきます。
これを読めば、あなたは一瞬でご自分に合った貯蓄型保険が決められます。
貯蓄型保険とはなにか
銀行や郵便局と同じ積立貯金は生命保険会社では販売できません。生命保険会社では生命の危険(死亡・高度障害)とからめて保険事故が起きた時に保険金を支払う仕組みがない商品は販売できません。
簡単に言うと、貯蓄性だけの商品は扱えません。
貯蓄性がある生命保険は
- 養老保険
- 終身保険
- 個人年金保険
- こども保険
があります。
まずは、それぞれの特徴を調べてみます。
養老保険の特徴
養老保険には期間の定めがあります。10年満期とか80歳満期とかの保険契約期間があります。
今回は10年満期を例に説明します。あなたが30歳で加入して10年後の満期を迎えたら100万円の満期金と配当金が受け取れる契約だと仮定します。
生存保険金:あなたが10年後の40歳まで生存していたら100万円の満期保険金が支払われます。
死亡保険金:あなたが40歳までの間に死亡された場合はその時点で100万円の死亡保険金を支払います。
養老保険では生存保険金と死亡保険金が同額の保険を言います。
貯蓄に死亡保障がプラスされていますから保険料は死亡保険金額に対して割高です。
終身保険の特徴
終身保険は養老保険の発展形です。このように説明する人は少ないです。では養老保険とどこがどう違うのか調べてみます。
終身保険には契約期間の定めはありません。保険期間は終身です。
養老保険の満期保険金にあたる満期という考えもありません。ただし、105歳ぐらい(生命保険会社で異なります)で
解約をした場合には死亡保険金と同額の解約返戻金が貰えるように設計してあります。
養老保険に比べて解約返戻金が少ないため、終身保険の方が養老保険よりも保険料が抑えられています。
個人年金保険の特徴
個人年金保険は老後の生活費を準備する保険です。
保険期間は60歳払込満了10年確定年金など、保険料払込期間と年金受取期間などで分けられます。
個人年金保険は60歳に生存しているが保険事故として支払う保険です。チョコとややこしいですね。
払込中に死亡した場合は既払い保険料(支払った保険料総額)相当額が死亡給付金になります。
年金開始後に死亡した場合は次の項で説明します。
こども保険の特徴
こどもの教育資金の準備のための保険です。
保険期間は18歳と22歳満期のプランが多いです。
被保険者は子どもさんですが契約者(父または母)が死亡または高度障害などになった時は保険料の払い込みが免除になります。満期時には満期保険金も貰えます。
生存給付金や育英年金については次で説明します。
お子様が途中で亡くなられた場合には、既払い保険料相当額(支払った保険料の総額)から受け取った生存給付金を引いた死亡給付金を支払います。この時点で生命保険契約は消滅します。
養老保険のお得な利用方法
死亡保障額と保険料額を保険の種類で比較すると
養老保険>終身保険>定期保険
の順番になります。
養老保険は予定利率が良かったころは、払方を一時払いにして高利率で運用できました。現在のような低利率の予定利率では貯蓄としてのうまみがありません。
両親の預貯金を養老保険に置き換える
使う当てのないお金が銀行や郵便局に、眠ったままの預金・貯金があるご両親はいませんか?低利率の現在はどこに積んでおいても変わりはないからとそのままにしてありませんか?
相続税の基礎控除額は3000万円プラス600万円×法定相続人数です。
[surfing_su_box_ex title=”配偶者の税額軽減” box_color=”#fb95de”]配偶者の税額軽減は1億6000万円までは非課税です[/surfing_su_box_ex]
最初の相続には配偶者の税額軽減が使えますが、片親になった場合の相続には配偶者の税額軽減は使えません。
預貯金では相続の時に不利になりますよ。死亡保険金として受け取れば「相続人一人あたり500万円」の非課税枠が使えます。お得な利用方法です。
あなたから節税になるからと、ご両親を説得されてはいかがでしょうか?
契約形態は以下にします。
契約者 | 父 |
被保険者 | 父 |
死亡保険金受取人 | 母(相続人) |
養老保険で、保険料は一時払いにします。
死亡保険金を相続人が受け取った場合は「非課税」枠があります。
非課税枠=500万円×相続人数
で計算します。
相談人が母と長男・長女の3人だとします。
非課税=500万円×3=1500万円
この金額を母一人で受け取っても非課税金額は1500万円で変りません。
預貯金で持っていたら全額が相続税の対象になります。
一時払い養老保険は告知や審査の基準が一番低いから、加入出来る可能性が大きいのも特徴です。
終身保険のお得な利用方法
終身保険は保険期間は終身(死亡するまで)です。
保険料支払い期間は一定期間に払い込みが終了する「有期払い」と「終身払い(全期払)」があります。どちらの払い込みが得か?と聞かれれば、「死亡する時期」によって変わります。何故かといいますと、終身払の保険料総額が有期払いの保険料総額を上回るのは平均余命の年齢で設計してあります。
終身保険は相続税対策に利用されます。理由は保険期間が終身だからです。養老保険の場合は80歳満期で加入した場合は「80歳までに死亡」しないと相続税の非課税枠が使えません。
終身保険ならば80歳を過ぎて100歳でも死亡保障が続きます。長生きしても安心な保険です。
加入する時は一時払い終身保険でも養老保険ほどは容易ではありません。持病があるご両親の相続税対策には、少額の保障額で加入するときは告知だけで比較的に加入が楽です。さらに保険会社をA社、B社、C社と分けて加入する方法を取れば加入ができるでしょう。
低解約返戻金終身保険
低解約返戻金タイプは保険料払込期間は解約返戻金を少なく、保険料を払い込みが満了すると解約返戻金が通常の返戻金に戻るタイプです。通常の終身保険より低解約返戻金終身保険は保険料が低く抑えてあります。
保険料支払い期間は保障が重点とし、保険料支払い満了後は返戻率がアップして解約返戻金を生かす方法に重点を移します。
30歳代のあなたやご主人にはおすすめできませんね。
外貨建て終身保険
国内で運用すると予定利率がコンマ以下ですが、外貨で運用すると予定利率3%の終身保険があります。外貨建てには為替リスクは考えておかなければなりません。13年後にお金を使いたいなどの予定のあるお金はダメですが、貯める、増やすことが目的ならば、円安の時期まで待って終身保険を解約します。大きく貯める事の出来る保険です。
30歳代のあなたには15年払込満了終身保険がおすすめだと思います。為替が円安になったら解約をしてお子さまの大学資金に使うことも出来ます。
保険料が高いわりには保障額が小さいですから、扶養家族がいない人にはとても良い保障だと思います。
外貨建ての保険は誰でも扱いますが、為替や為替をヘッジする方法など説明が出来ない人を多く見かけます。外貨建てをたくさん取り扱っているFPに相談すると、ほかの貯蓄方法との比較などもしてくれて楽しいですよ。
私の現役時代は円高だったので大学卒業して実家から通勤している人にお勧めしました。保険料は10,000円くらいでした。現在は当時より円安になったので、円で貯金するよりかなり良い結果が出ています。
為替が大きく左右しますので、余裕資金で積み立てる人には向いています。
個人年金保険のお得な利用方法
個人年金保険は60歳、65歳まで30年もお金が塩漬けになるから不利という人がいます。
実はこの人は間違って覚えています。本当はもっと長い期間です。
[surfing_su_box_ex title=”個人年金保険の予定利率は” box_color=”#fb95de”]個人年金保険の予定利率は加入した時の予定利率が全期間に適用されます。保険料積立期間、据置期間、年金受取期間をとおして利回りを保証します。[/surfing_su_box_ex]
かなり以前の話ですが、「お宝個人年金保険は余裕資金ができたら、増額するとお得」です。こんな「お得なお宝保険」の話を聞いたことがありますか?あなたの親世代には、お宝個人年金保険に加入している人が多くいます。
[surfing_su_box_ex title=”お宝保険とは” box_color=”#fb95de”]お宝保険とは予定利率が良かったころの生命保険です。
予定利率が5.5%だったのは、1993年4月1日まで、
予定利率が4.75%だったのは、1994年4月1日まで、
予定利率が3.75%だったのは、1996年4月1日までの
生命保険契約をお宝保険と呼びます。[/surfing_su_box_ex]
個人年金保険の場合は予定利率が長期に固定されるため、現在のような低金利の環境ではおすすめできません。
変額年金保険
超低金利時代には個人年金保険は売れないからと生命保険会社も考えて「利率が高くなったら予定利率も高く変える」変額年金保険の発売しました。
変額年金保険は株式、公社債、投資信託、短期金融商品などの特別勘定で資産運用します。年金支払い時の年金を最低保証している会社もありますが、一般には最低保証はありません。また元本(保険料)が保証されているわけでもありません。解約しても返戻金が元本(既払い保険料)を上回ることもあれば、下回ることもあります。
保険料払込期間中に所定の身体障害の状態になると、以後の保険料が免除(p免)になり、かつ年金が受け取れる変額年金保険もあります。
一般的には保険料を一時払いで加入しますが、時間的に分散してリスクに備えられる「ドルコスト平均法※」を活用して月払いで保険料を払い込むプランを、私はおすすめします。
[surfing_su_quote_ex cite=”ウィキペディア” url=”https://ja.wikipedia.org/wiki/ドル・コスト平均法”]引用
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ドル・コスト平均法(英: dollar cost averaging)とは、株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する。例えば「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」という手法。
高値掴みのリスクを避けるための時間分散の一種であるが、数量を等分するのではなく、金額を等分する点が単なる分散と異なる。価格が高い時は購入数量が少なく、安い時には多いため、単純な数量分割に比べ平均値の点で有利になるとされる。価格が下がった場合のみならず、上がったときにも買う点で難平買いとは異なる。
長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法である。上げ相場でドル・コスト平均法を行うと平均購入単価がかえって高くなり、収益を減少させてしまう欠点もある。タイミングを精密に測れないため、値動きの早い商品で、ハイリターンを目指す投資には向かない。 [/surfing_su_quote_ex]
保険料積立期間は積極運用を行って、年金受取開始後は「定額年金保険」に変更できる生命会社ならば、30歳代のあなたにおすすめできます。「30年もお金が塩漬け」になるということが無いからです。
資料提示して説明しないと難解な商品ので、詳しい説明を聞きたい方はファイナンシャルプランナー(FP)に予約して無料相談して下さい。
こども保険お得な利用方法
こども保険は特別な特約を付けなくても返戻率が100%を上回ればよしとします。
中学入学時、高校入学時、大学入学時には祝金(生存給付金)がもらえたり、契約者(親)の死亡時には育英年金がもらえるタイプのこども保険は返戻率は小さくなります。
私はこども保険は積極的には販売しませんでした。保障と貯蓄を分けて加入したほうが良いと考えたからです。今でもこの考え方は変りません。
しいていえば、親の告知が楽です。加入出来る可能性が大です。
まとめ
30歳代女性のあなたにおすすめの生命保険で貯めるとすれば、15年払込満了終身保険(外貨建て)で死亡保険金額を200万円とするプランです。保険料は月払いで、定額の保険料プランが良いと思います。為替に連動して保険料が上下するタイプはお選びにならないほうが良いと思います。
生命保険は長期にお金を預けますから、リターン(返戻率)と保障内容を比較検討したいですね。生命保険では加入前に将来価格表を提示できるセールス、FPから加入したほうが後々のアフターサービスが良いと思います。
FPなら誰でも良いなどと思わないで下さい。FPには得意分野があります。生命保険の契約手続ができるFPとできないFPがいます。保険募集人に登録していなければ販売はできません。FPは選んで相談しましょう。あなたが気の合うFPを指名できる会社があります。FPを指名できる会社の公式サイトはこちらです。
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